最近の病院事情について開業して約3年が経過しました。その中で疾患別に見ると、高血圧、高脂血症、糖尿病の患者さんが大半を占めます。高血圧に関しては、なかなかうまくコントロールできずに苦労することがしばしばあります。このような時に、患者さんの中にはよその病院でみてもらおうと考えることもあるでしょう。が、ただ患者さんにひとつだけ理解してほしいことは、どの医療機関にかかっても、約2〜3ヶ月の経過で血圧をコントロールしていくことが、現在、一般的に考えられている血圧コントロールの方法であるということです。 3年も経つと、定期的に来られる患者さんも少しづつ増えてきましたが、待合室で、その方々の話で面白いのが、しばらく顔を見ない人のことを「あの人は最近ここで見かけんがどうしたんかの。」「病気でもしとるんやろか。」という話が出ることです。これもよく笑い話に出るひとこまですが、元気な人は病院まで通院できますが、元気でない人は通院できないという不思議な現象が起きています。 確かに、ある程度、元気でなければ自分一人で病院に行くことはできないのですが、こういうときに医療機関は往診ということができますから、これを利用されてはどうかといつも思っております。現在の保険制度では、70歳未満の方は、往診料が別に加算されるので割高にはなりますが、70歳以上の方は1回800円で済むのですから積極的に利用されてはどうかと考えます。 この時期、寒い季節はインフルエンザが流行しますが、一昨年末頃よりインフルエンザA・Bの両方に効果を示す新薬ののみ薬、吸入薬が発売され、投入できるようになっています。急激な発熱、全身倦怠感、体の節々の痛み等の症状が激しい方は、迷うことなくなるべく早く医療機関を受診することをお勧めします。この薬、インフルエンザにかかっている人にとっては、発熱後48時間以内に薬を飲まないと効果が出にくいという薬なので早めに受診して下さい。やはり早期発見、早期治療が一番でしょう。 ( 藤本 明彦 ) |