東温市医師会

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予防接種について

 今回はどういう予防接種をどういう時期に受けていったらいいかというお話です。子どもさんが生まれてからまず最初に受けた方がいいワクチンはBCGワクチンです。結核は乳幼児期にかかりますと成人がかかる肺結核と違って全身性の病変を引き起こし、死亡したり重篤な後遺症を残す疾患です。BCGワクチンの効果は成人型の肺結核を予防することがあまり期待できないために小学生や中学生のワクチン接種は数年前に中止になりましたが、乳幼時期の全身結核の予防のために是非受けるべきワクチンですので、生後3ヶ月過ぎたら早く受けましょう。平成17年4月からBCGワクチンを受けるべき子どもさんの年齢が変わります。平成17年3月31日までは年齢が4歳未満の子どもさんに対してツ反を行って陰性の子どもさんに対してBCGワクチンを接種していましたが、平成17年4月1日よりは生後6ヶ月未満の子どもさんにツ反をせずにそのまま接種を行うという方法に変更になります。生後6ヶ月を過ぎてもまだBCGを未接種の子どもさんがおられたら3月31日までに受けておいて下さい。

 その次に3種混合ワクチン1期の3回の接種を乳児期に済ませましょう。3種混合ワクチンとは、百日咳、破傷風、ジフテリアを予防するためのワクチンですが、乳児期に百日咳にかかると激しい咳のために呼吸困難や脳症などの合併症が起こりますので、その予防のために乳児期早期に受ける方がいいワクチンです。その次は1歳のお誕生日過ぎたらすぐ麻疹ワクチンを受ける方が良いでしょう。その他のワクチンですが、ポリオワクチンは大体春と秋に接種することが一般的な方法です。東温市の場合は集団接種で行われていて回数が限られ、受ける機会を逃がすと半年後ということになりご心配かもしれませんが、ここ数年日本ではほとんど野生株によるポリオの発症はありません。一回とばしたからといって問題になることはありませんので、体調が良い時期に受けたので良いと考えて下さい。妊娠中のお母さんが風疹にかかったために、生まれてきた子どもさんが先天性風疹症候群に罹患していたという報告例が最近増えています。できるだけ風疹にかからないように風疹ワクチンは必ず受ける方が良いでしょう。また子どもさんを産もうと考えられている女性でワクチンを受けていない人は必ず受ける方が良いでしょう。

( 石川 純一  )