もっと気楽に最近は心療内科やメンタルクリニックという科の病院が増えてきました。しかし未だに受診するには、敷居の高い病院ではないかと感じることがあります。検査データや外見では分かりにくい「こころ」に何か負担を感じた時に、人はいろいろな反応を示します。その中でも自分や周囲の人から分かりやすい指標になるのが「睡眠と食事」です。 さあ、自分の睡眠はどうでしょうか?時間や質、そして朝気分よく目覚めることができていますか。自分の家族や周囲の人はどうでしょう。寝起きの声はしっかり出ていますか。 夜間の方が昼間よりも同じ問題を考えてみても、悲観的な結論や堂々巡りになることは多いものです。ですから患者様には、考え事はお日様の出ている間にすることを勧めています。 次に食事はどうでしょうか?ここ1・2週間の食事を考えてみて下さい。美味しく食べていますか。量や回数はどうでしょう。いつもの自分と違うと感じたら、それは「こころ」のサインかもしれません。 この様に、睡眠と食事は、自分だけでなく周囲からも割と分かりやすい指標です。勿論、この2つが変わってきた原因は様々あります。ですから、受診された方には生活習慣や家族背景・嗜好品までこと細かく教えて貰うことにしています。詮索好きな医師だと思わないでくださいね。ここで身体の疾患の可能性や医療でない支援の必要性を考えているのです。身体の疾患の可能性があれば、まずは専門の科を受診する話をします。 不眠や食思不振の原因が、経済的な悩みや家族のことを心配している為におきていることもよくあります。そんな時には利用できる社会資源はないかを考えて行きます。この場合にはもっと深い家族関係を聞いていかないと分かりません。全てのケースでお手伝いができる訳ではありませんが、一緒に考えていきたいと思っています。 もっと気楽に心療内科に足をはこんでみませんか。 (宮内 奈穂)
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