日韓小児科交流会に参加して先日、10月15日に韓国光州市において開催された日韓小児科交流会に参加しました。この交流会は全南大学(チョンナム大学)医学部小児科の教授が30年ほど前に愛媛大学医学部小児科に留学していたことが縁で10年ほど前から光州、松山で2年ごとに交代で開催して光州と愛媛の小児科医が相互訪問しています。 第1回は光州でありましたが、夜12時過ぎの到着にも関わらず、関係者に出迎えていただき、翌日は朝から夕方の交流会(学術講演が主体)が始まるまで観光に連れて行っていただきました。交流会で研修した後は懇親会、生演奏つきのカラオケと夜遅くまで光州流のおもてなしを堪能しました。光州の小児科医は開業、病院、大学等所属は違っても仲間意識が強いように感じました。小児病院が市内にあるのですが、数階建てのビル全体が病院で、小児科医数人がグループで開業をしたとのことでした。夜10時まで外来診療をしていますが、シフトを組むので夜遅くまで仕事をした翌日は自由な時間も持ててリフレッシュできるとのことでした。このシステムは働いている親にはとても助かると思いました。意見の違いで仲間割れなどないのだろうかと思いましたが、今回の訪問でお聞きすると光州以外の地域でもこのような小児病院が出来ているとのことでした。 今回の交流会の時には、朝鮮半島の南端の地域を案内していただきました。島が多く瀬戸内海を彷彿させるのどかな美しい景色でした。珍島(チンド)には天童よしみの歌「珍島物語」にもなっている年に2回ほど島と陸がつながる場所があります。また、この地域は昔、秀吉が大軍勢を朝鮮に出兵した折、朝鮮水軍と激突したところであったようです。その時の将軍李舜臣(りしゅんしん)が英雄として有名で、その像が展望台に建てられています。鎌倉時代にはモンゴルと高麗軍が日本を攻めていますので、昔から朝鮮半島を通じていろんな影響を及ぼしあっていたことを実感でき、あまり歴史に詳しくなかった私にも歴史や文化に興味が湧いた旅行でした。 (森本 武彦)
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